日本バングラデシュ協会の皆様へ

■目次
1)『 日本バングラデシュ協会メルマガ46号会長メッセージ
―第5回社員総会、懇親会へのお誘い― 』         会長:堀口松城
2)『堀口松城会長が瑞宝中綬章を受章』               事務局
3)「バングラデシュ:最貧国から途上国へ」     :デイリー・スター紙報道
4)『ジュマネットを通じて考えるロヒンギャ難民問題』   会員: 日下部尚徳
5)『現地だより「生命を守る人の環境を創る」』
シップヘルスケアホールディングス株式会社 専務取締役 小林 宏行
6)『平成30年社員総会の開催について』
7)『事務連絡』

■1)『 日本バングラデシュ協会メルマガ45号会長メッセージ
―第5回社員総会、懇親会へのお誘い― 』         会長:堀口松城

1.4年前に発足した日本バングラデシュ協会は、来る5月26日(土)第5回目の社員
総会を開催する運びとなりました。本総会では、下記の課題を含む諸問題が取り上げ
られますので、是非多くの会員にご出席いただき、5年目を迎える本協会の今後の方
向、方針について積極的なご意見を頂ければ幸いです。また、社員総会後の懇談会は、
普段講演会等の行事にご出席いただけない会員の方々に久しぶりにお会いし、お話を
交わす貴重な機会ですので、奮ってご出席下さいますようお誘い申し上げます。

2.この4年間を振り返りますと、両国関係は近年にない発展と、かつてない試練と
を受けることになりました。すなわち、2014年、ハシナ首相、安倍総理の東京、ダッ
カの相互訪問を通して、両国関係を包括的パートナー関係に高める旨の合意がなされ、
バングラデシュの2021年までに中進国入りを目指すとの目標を支援すべく、日本政府
による、「ベンガル湾産業成長ベルト構想」による道路、鉄道、橋梁、発電所、深海
港の建設を含むインフラ整備のために6,000億円の新規円借款が合意され、早速、順
調なスタートが切られたかに見えました。ところがご承知の通り、翌2015年7月1日、
ダッカで7名のJICA専門家を含む17名の外国人を含む23名が過激派のテロにより殺害
され、日バ両国関係者に大きな衝撃を与えました。同事件を受けて、バングラデシュ
への日本人の渡航は制限され、両国関係は大きな中断を余儀なくされましたが、その
後のバングラデシュ政府による治安対策の徹底、日本側関係者による自衛措置、安全
対策の実施などによる事態の改善により、日本人渡航者数は顕著な改善を示し、既に
事件以前のレベルを超え、さらなる増加が見込まれています。
3.この間、日本バングラデシュ協会は、企業会員からなる年4回の企業情報交換会
において、毎回、外務省のテロ対策専門官の治安状況の報告を受けるなど、会員企業
の情勢判断に有益な諸情報を提供するとともに、JETROとの共催により、バングラデ
シュの投資環境に関するセミナーを過去3回開催し、会員企業のみならず一般企業に
対しても通常では入手し難い最新情報を提供し、バングラデシュへの復帰をお手伝い
し、日バ両国のさらなる発展に微力ながら尽力しております。
4.今次総会においては、昨年の総会においてご報告し、以来諸準備を進めてまいり
ました賛助会員制度について具体的規則案を作成いたしましたので、皆様のご意見を
伺いたいと思っております。
5.また、平成30年度における具体的事業計画といたしまして、以下を考えており、
会員の皆様のご意見を承ることができれば幸いです。
(1)まず、協会と会員間、会員同士の関係の強化、会員の協会参加の満足度を高め
る施策の実施として、年次総会後の懇親会に加え、地方会員を含む会員間および会員
と新たに導入される賛助会員間の交流を図るための懇親会の開催、講演会後の懇親会
の定例化などを検討しています。とくに講演会後の懇親会につきましては、先月、泉
バングラデシュ大使一時帰国の際の講演会と懇親会を、外務省精励会の施設である
「大手町倶楽部」で開催しましたところ、椅子席50数名分という点でやや難はあるも
のの、大きな成功を収めましたので、今後、基本的に同クラブを利用して開催したい
と考えています。
(2)講演会のテーマ、講師についてこれ迄は事務局にて選定してきましたが、今後、
会員の皆様の中で、これはと思われる講師、テーマにつきご希望がありましたら、事
務局にお申し出ください。
(3)最後に、メルマガは、地方にお住いの会員の皆様はもとより、東京地区にお住
いの会員であっても種々のご都合で講演会に出席が難しい会員の皆様と本協会を結ぶ
殆ど唯一の手段であることから、その改善が喫緊の課題であり、本年2月号より「会
員便り」というコラムを設け、好評を博しております。会員の皆様におかれて、これ
はと思われるお話しがございましたら、是非ふるって寄稿頂ければと存じます。採用
分につきましては薄謝を差し上げます(但し役員は除く)。

■2)『堀口松城会長が瑞宝中綬章を受章』               事務局

今年の春の叙勲で、堀口松城会長が、外交功労で瑞宝中綬章を受章されました。
日本バングラデシュ協会としても、誇らしい限りであり、ここにお慶び申し上げます。
堀口松城会長は、1943年千葉県生まれ、東京大学教養学部卒業後、外務省に
入省、駐レバノン特命全権大使、駐バングラデシュ特命全権大使(2003~2006)
を務められました。

退官後は、早稲田大学大学院、日本大学、東京学芸大学で教鞭を執られております。
著書は、「レバノンの歴史」、「バングラデシュの歴史」等が特筆されます
2014年の日本バングラデシュ協会設立を指導され、会長を務められています。
なお日本バングラデシュ協会として、有志によるお祝いの会の開催を検討しており、
詳細につきましては、追って皆様に、ご案内致します。

■3)「バングラデシュ:最貧国から途上国へ」:デイリー・スター紙報道

3月22日付「デイリー・スター」紙は、政府がバングラデシュの最貧国から途上国
への卒業資格を国連から認定されたことを祝うため、2日間の祝典を発表したとして
その内容を紹介しつつ、国連が3月15日に発表したのは、「バングラデシュが、現在
の状況を後3年続ければ正式に最貧国を卒業できるとの卒業資格(eligibility)である」
としつつ、以下の通り報道している。
1.この国際会議センターにおける祝典において、本22日10:00にムヒス財務大臣は
本件認定に関する国連書簡をハシナ首相に手交する予定である。このレセプションに
は、3千人の外国および国内の来賓が招待され、国連事務総長の代理や国連開発計画
委員会委員長が含まれる。午後4時には市内9か所から出発した行進がボンゴボンド国
立競技場に集合し、500名の特別衣装を着たローラースケーター達が市内の諸ストリ
ートを走り、7:00には2時間の文化行事が同競技場で開催され、7分のレーザー・シ
ョーや12分の花火打ち上げもある。
2.明日はラジソン・ブルー・ホテルで、大蔵大臣司会の下での国際セミナーが開催
され、経済学者、MGO関係者、国連関係者が出席し、バングラデシュが最貧国グルー
プから卒業する前に予想される影響や準備についての議論が行われる。
バングラデシュの達成した成果について、各地区やウパジラにおいても種々の行事
を通して周知徹底するとともに、各教育機関やフェースブックなどをも通じて広報が
行われる由である。
3.(本紙記者より)バングラデシュは卒業資格を認められただけであるのに政府は
何故このような念入りな式典等を行うのかと質問したのに対し、ムヒス大臣は、「お
やおや、あなたは何故そんな質問をするのか」と問いつつ、独立後のこの国の貧しさ
に触れながら、「我々は貧しさゆえに世界中で恥辱を味あわなければならなかった。
しかし今や状況は完全に変わったのだ。今回の国連による認定は本当に大いなる誇り
である。これを我々は祝わないというのだろうか。」と述べつつ、「今回の祝典の計
費はたかが知れている。我々は普通の機会でも花火を打ち上げているではないか。我
々はお祭り好きな民族なのだ。」と述べた。
4.3月15日、国連開発政策委員会は、バングラデシュは最貧国ブロックから卒業す
るための3つの基準を初めて満たし、最貧国からの卒業資格を得た旨発表した。同委
員会は2021年、バングラデシュが3年間の経過期間後において、最貧国カテゴリーか
ら公式に卒業したかどうかをレビューすることになる。そしてバングラデシュがこ
の3つの基準を満たした状況を、今後6年間維持することができれば、最貧国ブロック
から最終的に(eventually)卒業することになる。

■4)『ジュマネットを通じて考えるロヒンギャ難民問題』
会員:東京外国語大学 日下部尚徳

ロヒンギャ問題とバングラデシュ
4月14日、ミャンマーからバングラデシュへと越境していたロヒンギャの家族5人が帰
還した。ミャンマー政府によると、帰還した家族5人は両国国境付近に設けられた難
民の一時受け入れ施設で審査を受け、帰還が認められた。一家は親類の家に身を寄せ
ているが、ミャンマーへの帰還推進に反対するロヒンギャから脅迫電話を受けるなど、
身の危険を感じているという。
両国政府は、2017年11月23日にロヒンギャ難民送還に関する合意文書に署名してい
る。合意に基づき、両国で越境したロヒンギャのリストの作成が開始されたが、バン
グラデシュ側での作業が終わっていないとして、当初予定されていた2018年1月23日
までの難民帰還開始には至らなかった。4月に帰還した家族5人は初の送還事例となり、
大々的に報道されたが、ミャンマー政府としてロヒンギャの受け入れに前向きである
ことを示す狙いがあったと考えられる。
一方のバングラデシュでは、ロヒンギャの間で帰還推進派と反対派の間で対立が深ま
っており、現地報道によれば、1月に帰還推進派のリーダー2人がキャンプで殺害さ
れる事件がおきている。

70万人のロヒンギャ難民
大量難民発生の発端は、2017年8月におきた「アラカン・ロヒンギャ救世軍(ARSA)」
を名乗るロヒンギャの武装勢力によるミャンマー警察・軍関連施設の襲撃事件に遡る。
襲撃に対して、ミャンマー国軍がロヒンギャの村々で掃討作戦を実施したことから、
70万人ものロヒンギャが国境を越えてバングラデシュ側に避難した。
ロヒンギャが数十万人規模でバングラデシュに流入したのは今回が初めてではない。
1978年にはミャンマー軍事政権による迫害を逃れて約20万人が越境している。1991年
半ばにもミャンマー軍による強奪、強制労働、暴行から逃れるロヒンギャの越境が相
次いだ。これら2回の大規模難民流入の際には、二国間交渉のもとその多くがミャン
マーへと送還されたが、戻ることを拒否してバングラデシュ側に残ったロヒンギャも
相当数いる。バングラデシュでの生活を選択したロヒンギャは、同国に残された2カ
所の公式難民キャンプか、一般のバングラデシュ人に混じって暮らしていた。UNHCR
によると、2016年の段階でバングラデシュ国内には30万人以上のロヒンギャが暮らし
ていたとされる。
このような状況の中で、2016年10月9日、ミャンマー西部のラカイン州で武装集団が
警察施設3カ所を襲撃する事件が起きる。ミャンマー国軍はロヒンギャによるものと
みて軍事行動にでたため、2ヶ月間で7万人近くがバングラデシュに越境した。そして
2017年8月25日、今回の大量難民発生の直接的要因となったARSAによる前述の襲撃事
件が発生する。ミャンマー政府はARSAを2016年に警察施設を襲った武装集団と同組織
であると断定し、掃討作戦を実施した。軍はロヒンギャの村々に火をつけARSAのメン
バーが隠れる場所を徐々になくしていく作戦を実施したことから、大勢のロヒンギャ
がバングラデシュの側に追い立てられることとなった。現地報道によると、それまで
いたロヒンギャと合わせて、現在111万人がバングラデシュで生活を送る事態となっ
ている。

ジュマネットによるロヒンギャン難民支援
バングラデシュ南東部に位置するチッタゴン丘陵では、ジュマと呼ばれる約60万人の
モンゴロイド系民族が、焼畑農業を営みながら暮らしてきた。バングラデシュ政府は、
平野部のベンガル人をジュマの人びとが住むチッタゴン丘陵に入植させる政策をとっ
ており、ベンガル人入植者とジュマの間で土地をめぐる争議や暴力事件が頻発してい
る。
筆者は、ジュマの人びとを支援するNGO「ジュマネット」に、2013年から運営委員と
して参加させていただいている。ジュマの人びとは、バングラデシュにおいて民族的
には圧倒的少数派であり、迫害の対象になってきた。現在もしばしばジュマの村の焼
き討ちやレイプ事件が報道される。構造的には圧倒的多数派であるベンガル人ムスリ
ム(イスラーム教徒)が、少数派のモンゴロイド系仏教徒ジュマを弾圧する形となっ
ている。
これは、ミャンマーにおいて多数派の仏教徒によって、少数派ベンガル人ムスリムで
あるロヒンギャが迫害され難民化している今回のケースと逆の構図である。さまざま
な要因はあるにしろ、国家形成の過程で少数派とならざるを得なかった人びとが、多
数派の論理で差別的な扱いを受け、厳しい生活環境に置かれているという状況は一致
している。実際、今回のロヒンギャ難民問題発生によって、バングラデシュの少数派
仏教徒とムスリムの間での緊張が高まり、一部の仏教系少数民族がミャンマー側に避
難するという、ロヒンギャ難民問題と全く逆のケースも報道されている。
これら少数派をめぐる社会構造に加え、ロヒンギャ難民問題発生当初、日本のNGOが
ほとんど活動しなかったこともあり、ジュマネットは日本の援助機関としては最も早
い段階で現地入りし、支援を実施した。ジュマネットがベンガル系ムスリムであるロ
ヒンギャを支援することに対して一部のジュマから否定的な声もあったが、どの民族
を支援するかというよりも、こうした構造的な問題に対して非難の声をあげ、人びと
の苦しみを少しでも緩和するための支援を実施すべきではないかといった議論がジュ
マネット内でなされ、筆者もその思いを共有した。

難民キャンプの現状
筆者は遅ればせながら2018年2月に一週間程度の日程で難民キャンプを訪れた。キャ
ンプでは、平地から斜面まで竹と強化ビニールでつくられた家や支援団体のロゴのは
いったテントが所せましと並んでいる。援助によって作られた井戸やトイレ、無料の
診療所も多くみられ、かなりの数の団体が支援にあたっている様子が見られた。
しかしながら一方で、大量に作られた浅井戸はすでにかれ始めており、深井戸への転
換を進めていく必要がある。また、不衛生なトイレや垂れ流しにされた排水など、衛
生環境は劣悪といってもよいレベルだ。バングラデシュでは4月ごろから雨が降りは
じめ、6月には本格的な雨季となる。屋根のないトイレなどは汚水があふれ、感染症
を誘発することが予想される。弱い地盤の斜面にも多くの人が暮らしていることから、
土砂崩れのリスクも極めて高い。実際、5月4日にはキャンプで土砂崩れが発生し、8
歳の女の子が死亡した。5月はサイクロン(台風)シーズンでもあり、災害対策も急
務であると言える。
また、バングラデシュ政府は難民10万人をハティア島近くのテンガール・チョール島
へ移住させる計画を進めている。ハティア島周辺は土壌の浸食・堆積作用による急激
な地形変化が繰り返されている地域である。難民キャンプの移転先は土壌の堆積作用
によって新たに出現した海抜ゼロメートルの湿地帯であり、生活に困難をきたすこと
は明らかだ。
政府としては、バングラデシュ有数のリゾート地であるコックス・バザールから難民
キャンプを移したいという思惑がある。同時に、孤島を難民キャンプにすることによ
り難民の出入国管理を容易にする狙いがあるとみられるが、全方位にわたり海上から
のアクセスがしやすくなることから、難民の人身売買が深刻化する懸念がある。

難民支援の行方
2018年末に予定されている国会総選挙を前に、ハシナ政権は慎重なロヒンギャ対応を
余儀なくされている。不十分な難民対応や安全が確認されない状態での強引な帰還は、
イスラーム保守層や野党による政権批判の材料になりかねない。一方で、国内の貧困
層からは難民重視の政策に疑問の声も上がり始めている。そのため、難民への対応は、
少なくとも選挙が終わるまでは大きな動きをみせることなく、海外援助頼みの難民支
援と、慎重な帰還対応を継続することが予想される。甚大な被害が予想される本格的
な雨季を前に、ロヒンギャの未来が各国政府の思惑に左右されないよう、国際社会は
官(ODA)民(NGO)をあげて支援を継続する必要がある。

■5)現地だより『生命を守る人の環境を創る』
シップヘルスケアホールディングス株式会社 専務取締役 小林 宏行

私が初めてバングラデシュを訪問したのは、2012年の8月です。その際、私は、
ダッカ市内のグルシャン地区にある五つ星ホテルに宿泊しており、ホテルの中やそこ
に出入りする人々、また、ホテル周辺の街並を目にし、自分の中で想像していた「最
貧国」のイメージは覆され、意外にも、華やかで発展している印象を受けました。

しかし、訪問3日目に、ダッカメディカルカレッジ病院を訪問した際、私のこうした
印象は、再び覆されるとともに、大きな衝撃を受けました。そこには、我々が日本で
仕事をし、当たり前のように目にしてきた医療の現場からは、大きくかけ離れた世界
がありました。病棟では、ベッドだけではなく、フロアにも床が敷かれ、人々が横た
わり、一見すると、誰が患者さんで誰が付き添いなのか判別できない状態でした。同
様に、病棟の外の廊下にもベッドが置かれ、患者さんが横たわっておられました。
ふと、壁に目を移すと、そこには、夥しい数の小さなゴキブリが這っています。ゴキ
ブリに気をとられているうちに、周囲に注意を払うことなく、勢いよく走ってきたス
トレッチャーに、足を轢かれそうになりました。待合室はもちろん、廊下、ベランダ
にまで人があふれ、まさに野戦病院のような状態でした。たった一人で寝ている子供
たち、お母さんに抱えられている子供たちが沢山いました。
しかし医者はおろか看護士が全く見当たりませんでした。やっと見つけた看護士に話
を聞いても、患者の記録さえ取っていない状況でした。この状態では、病医を治すど
ころか到底、感染対策に配慮した治療など受けることはできないという印象を持ちま
した。
後に、バングラデシュの医療関係者から、貧困層は、治療費が安いことを理由に、こ
うした医科大学病院での治療を望んでいるが、施設数が限られていること、一方、国
内には富裕層が受診するような民間病院もあるが、多くの患者さんが、より良い治療
を求めて、国外に出かけるという現状を伺いました。また、看護士の数は医者の半分
くらいである事もお伺いしました。

このような経験から、この国で、貧困層から富裕層まで、幅広い階層の人々が、安
心して、質の高い医療サービスを受けられる医療機関を設立できないものかと、考え
始めました。そして、幸いにも、私どもは、医学博士号を日本で取得されたモアゼム・
ホセイン医師という最良のビジネスパートナーに巡り合い、2016年2月、現地に
「Ship Aichi Medical Service Limited」という日本・バングラデシュの合弁企業を
設立しました。
従来、国の発展の度合いを測るためには、所得水準や経済成長率などの指標が用いら
れてきましたが、近年では、人間開発指数(HDI)という指標が用いられています。
その中で、「保健」、すなわち、「栄養状態や医療サービスが向上し、長寿で健康な
人生を送ること」は、教育、所得とともに、その国の発展の度合いを測る重要な要素
となっています。

バングラデシュは、今年で、独立47年目を迎えます。そして、日本は、1972年2月に、
バングラデシュをいち早く国家として承認し、それ以来、主要な開発パートナーの一
国として、バングラデシュの国民に寄り添ってきました。また、現在まで、多くの日
系企業がバングラデシュへ進出し、その一人一人の皆様の粉骨砕身のご努力により、
様々な産業の分野で、バングラデシュにおける「日本ブランド」の位置は、不動のも
のとなっています。
私どもも、「生命を守る人の環境づくり」という社是のもと、ヘルスケアの分野にお
いて、日本で培ってきた経験を活かし、バングラデシュのヘルスケア分野における
「日本ブランド」の確立に全身全霊で取り組みます。そして、バングラデシュが、所
得水準や経済成長率だけではなく、真の意味での「健全な独立国家」の道を更に歩む
ことができるよう、ヘルスケアの分野から取り組み、バングラデシュの皆様に寄り添
って参ります。
私どもの新病院である「Japan East West Medical College and Specialized
Hospital」は、2020年、ダッカ市内のウットラ地区に開院します。この病院は、私立
大学の付属病院として全科目揃えますが、特に腎臓、循環器、外傷,周産期の四つの
専門医療センターを有する650床の総合病院です。私たちのこの病院では、バングラ
デシュの人々はもちろんのこと、在バングラデシュの日本人の皆様やバングラデシュ
にご出張、ご旅行などでお越しの日本人の皆様にも安心して受診していただける、日
本標準の医療サービスを提供致します。なお、650床のうち20%は、貧困層を対象と
した無償病床となっています。

バングラデシュのビジネス環境は、日本と大きく異なります。その為、様々な点に
注意を払わねばなりませんが、特に、私たちが重要と考えるのは、ベンガル語を理解
するということです。皆様もご存じのように、バングラデシュの人々は、母語である
ベンガル語を守るために戦い、それが契機の一つとなって、1971年にバングラデシュ
として独立を果たしたという歴史があります。この歴史が物語るように、この国の人
々は、ベンガル語をこよなく愛しています。また、日本人のように、喜怒哀楽や自身
の考えを内に秘めることなく、母語であるベンガル語で明確に表現する傾向がありま
す。したがって、ベンガル語を理解することは、単にコミュニケーションができると
いうことのみならず、この国の人々の考え方や行動特性を把握し、人心を掴んだマネ
ジメントを行う上で、また、この国の文脈で物事を考える上で、大変重要なポイント
であると考えます。
2016年7月に発生したダッカテロ事件以降、他の日系企業と同様に、私達も安全に
暮らすことに細心の注意を払って生活する日々が続いています。一方、その為、外部
との接触が限られ、言葉の上達もままならず、言葉を理解できない状況が更なる疑心
暗鬼を生む、という負のサイクルに陥ることを懸念しています。また、行動が制限さ
れる状況のもと、人脈が広がらず、限られた情報で物事を判断してしまうことも危惧
しています。
私たちが、日本以外の土地でビジネスを行う上では、「生活者の視点」や「土地勘」
が、とても重要であると考えます。例えば、私どもの例で言いますと、他病院様を訪
問した際、患者さんの服装や、来院される際の乗り物、言葉遣いなどから、社会階層
のどの位置に属する患者さんなのか、また、そこから大凡の収入も推測できるような
感覚を持つことが重要と考えます。当面、安全第一で行動が制限される状況が続くこ
とと思いますが、可能な限り、現地の幅広い階層の方々と知り合い、彼らの母語で話
しを聞き、共に語り、そこから得られる情報も基に、複数の視点をもって、ビジネス
を行っていきたいと考えています。

■6)『平成30年社員総会の開催について』

第4回社員総会は平成30年5月26日(土曜日)午前11時から開催予定です。
場所は昨年同様品川の「TKP品川カンファレンスセンターANNEX」です。
総会終了後、バングラ大使館、外務省、経産省等からのお客様を迎え懇親会を催す
予定です。

社員総会資料を皆様に郵送しております。
出欠確認のはがきが同封されておりますので、ご確認の上返送をお願いします

■7)『事務連絡』

会員情報変更届のお願い:
事務局では会員各位の連絡先等の最新版を常備する必要がありますので、皆様の住
所変更、メールアドレスが変更されました場合はinfo@japan-bangladesh.org
<mailto:info@japan-bangladesh.org> まで
お知らせ下さるようお願い致します。

本協会の活動などについてご意見等ありましたら、お知らせください。
また、メール・マガジンに載せたいご意見、情報、その他昔のバングラデシュ
勤務時の思い出などお寄せ下さい。
宛先:info@japan-bangladesh.org
(約1500字。体裁上若干の修正あり得ることご了承下さい。)

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一般社団法人 日本バングラデシュ協会
http://www.japan-bangladesh.org/ <http://www.japan-bangladesh.org/>